HOME>スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
HOME>iPhone/iPad

“iPhoneショック”について敢えて考えてみた

iPhoneの登場によって、世界の携帯電話業界の潮流が大きく変わりました。
タッチオペレーションを搭載した端末が急増し、アプリストアへの収れんが急速に進みました。
日本ではiPhone 3G(3GSを含む)が端末販売ランキングの上位に居座り続けています。

確かにiPhoneは携帯電話業界の流れを変えました。
しかし、それはiPhoneでなければ本当に為し得ないことだったのだろうか、他のプラットフォームには為し得ることの出来ないことだったのだろうかと考えると、現在傾きつつある「iPhoneは革新を起こした」という主旨の論調には首を傾げてしまうのです。

確かにiPhoneは素晴らしいと思います。しかし、iPhoneが起こしたのは革新だったのか?


そこいらへんをTwitter上で話をしていたら、思いの外急速に規模が拡大してしまったので、こちらで改めて、iPhoneショックについて考えて書いてみようかと。


iPhoneショックはAppleでなければ為し得なかったのか?
iPhoneはAppleにしか作れない端末だったのかというと、それは是であり否でもあると考えています。
技術的な話をすれば、静電式タッチパネルを備えたフルタッチ端末を作るのは初代iPhoneの時点でもそれほど困難な話だったとは思いません。むしろ、iPhoneを超える端末を他メーカーが作り出して先にリリースしていた可能性は大と考えます。
実際、タッチパネル搭載の端末はそれほど遅れることなく普及しましたし、HTCのAndroid端末には地磁気センサーがいち早く搭載されていました。カメラの性能で遙かに上回る端末も数多くあったわけです。
しかしiPhoneが優れていたのはUIの構成や既存のインフラ(iTunes)を利用したデータのバックアップとアプリケーションの配信システムだったと考えます。
確かにそこはiPhoneの利点であるわけで他社もそこに追従したわけですが、しかしiPhoneにしてもそれは完璧かつ完全なものではありません。
UIのすべてが誰にでも抵抗なく使えるものではないと思います。
例えば他のプラットフォームの端末では無線LANやBluetoothのオン・オフをするのにもっと少ない手順で行えるにも関わらず、iPhoneでは設定メニューを潜っていかなければなりません。

端末単体では革新的携帯電話というにはハードウェアは先進性に欠け(手堅く無難とは言える)、ソフトウェアも100点満点とまでは言えない状態にありました。
しかしそれでも今日のムーブメントを起こした一因として、熱狂的Appleファン(有り体に信者と呼んでもいい)の存在抜きには決して語ることは出来ないと思うのです。

Appleの熱狂的なファン達はApple Storeの前に大挙して列をなし、iPhoneを手にするとき喜びを爆発させていました。
その姿は全世界にマスメディアを通じて配信され、特別Appleファンというわけではない一般のユーザーたちに一定のインパクトを与えたことは想像に難くありません。
「え、iPhoneってそんなに凄いの?」という興味をかき立てたわけです。
Appleも、iPhone 3G発売時のソフトバンクにしたって、どうもそれを狙っていた節があったように思います。
そしてアーリーアダプターとなったAppleファン達によって熱心な宣伝が行われた結果、一般にもそれが伝播した、それがiPhoneショックの引き金だったのではないかと考えています。

携帯電話キャリアの間で争奪戦に近い獲得合戦が展開されましたが、これもやはりユーザーの関心が大いに後押しをしたと感じています。
ユーザーが興味を持たない端末に対して、キャリアがこれほど必死にはならないと思いますので。
キャリアが主導してiPhoneに対する民意を拡大したと言うよりは、ユーザーの声の大きさにキャリアが応えた
日本においては当初GSM版しかなかったこともあって、iPhoneに対しては一部のマニア層を除いてはさほど大きな動きはなかったように思います。
しかしiPhone 3Gの登場が固まってくるにつれて、日本でも海外で起こった状況が模倣されたように思います。


iPhoneは携帯電話でなければならなかったのか?
そもそも、iPhoneは携帯電話たり得る必要性というのはあったのでしょうか?
多くの人が語るiPhoneの利点はインターネットデバイスとしての利便性であり、携帯電話としての利便性ではないのです。
そのことはソフトバンクモバイル(以下SBM)の孫社長曰くの「インターネットマシン」という言葉が如実に証明しているところ。
AppleがiPhoneを使って携帯電話業界にもたらしたのは、携帯電話業界の外にあるエッセンスであり常識だったように思います。
私自身、iPhoneに求めているのは携帯電話としての立ち位置というよりはPDA的な立ち位置を期待しているわけで。
携帯“電話”ではなくインターネットマシンであるiPhoneは、携帯電話でなければならなかったのでしょうか?
世界的趨勢を考えるとワイヤレスWANを搭載しないわけにはいかなかったでしょうが、そこでiPodの拡張に留めなかったあたりにAppleの戦略性を感じずにはいられません。
そういうコーディネイトの巧さ、状況演出の巧みさこそがAppleの真骨頂とも言えるでしょう。


iPhoneとNokiaを直接比較するのはナンセンスだ!
昨年の暮れに日本市場から撤退してしまったNokiaの存在は、ある意味でApple(iPhone)とは対極の存在であるように感じられます。
実際同じ土俵に上げて語ろうとする論調は非常に多いように感じられますが、本質的にはそれはかなり無理があると感じています。
iPhoneは前述の通りインターネットデバイスであるあたりにアイデンティティがあるわけですが、対してNokiaの端末は携帯電話であることにアイデンティティがある端末です。
世界シェアナンバーワンのNokiaですが、その売上数を支えているのはスマートフォンであるS60よりも、一般の携帯電話然としたS40などなわけです。

また、日本の状況に限定するともっとわかりやすいように思われます。
iPhoneはSBMの戦略的商品として、販売が推進されている端末です。
iPhone専用の「iPhone for Everybodyキャンペーン」などという販売促進策(ある意味のばらまき戦略)によって、他のスマートフォンはもちろん鎖国ケータイ(所謂ガラケー)よりも有利な条件での契約が可能となります。
その意味においてiPhoneとそれ以外を同列に置くのはいささかフェアではないように感じていますが……
Nokiaの端末の場合、国内に投入されていたのがS60端末ばかりだったという事情を差し引いても、ショップの店員から「この端末は操作が難しいからお勧めしません」などと言われてしまう有様でした。電源を入れるにも苦労する様は、Nokiaユーザーならば誰しも目にすることでしょう。
(注:実はiPhoneでもお勧めしないと言う店員がいたという話は議論の中で初めて知った)

そういった境遇の差違を無視して、iPhoneは100万台売った、Nokiaのシェアは何台だ?おまけに撤退したじゃないかというのも、正直どうなのかな?と思うわけです。


iPhoneはすべてのユーザーを魅了したのか?
すべての商品において、万人を魅了することは不可能ではあるわけですが、敢えてそこを問いたい。
確かにiPhoneは海外製端末としては異例の販売台数を記録しています。
携帯電話業界全体に少なからず影響を及ぼしたのも事実だと思います。
しかしその記録はiPhoneに興味を抱いたユーザーすべてを耽溺させた故の結果なのでしょうか。
iPhone 3Gの登場初期に顕著でしたが、話題性先行で購入したユーザーが少なからずいることや、その後回線契約を切ってしまった人、使わなくなって売ってしまった人などが相当数いることが妙に引っかかるのです。
iPhone 3Gの販売台数は100万とも200万とも言われていますが、その200万ユーザーを耽溺させたのであればそれは携帯電話の革新であるに違いないと思います。
しかし現実を見ると、これを革新と呼んで良いのか、やや抵抗があるわけです。


iPhoneがもたらしたエクスペリエンス、他のプラットフォームでは無理なの?
確かにiPhoneは新しいエクスペリエンスをもたらしたと言えます。
しかしそれは他のプラットフォームでは到達しえない領域なのでしょうか?
それはさすがに否と言わざるを得ません。
アプリケーションの数とバリエーションが豊富であると言う人は多いですが、それを言えばWindows MobileやS60も相当な土壌を構築していると思います。
確かにApp Storeは有益なシステムですが、それはAppleにコントロールされることで維持されている世界でもあるわけです。
他のプラットフォームではアプリストアが無かった代わりに、ユーザーが自由にアプリケーションを探し導入するという自由がありました。
今後各陣営がアプリストアに力を入れていく関係上、そのあたりの格差は是正されていくでしょう。

また、各種データやサービスとの連携もiPhoneの専売特許というわけでもなく、他のプラットフォームでもiPhoneに到達できた場所に辿り着くことは可能であると考えます。


携帯電話の終着点はスマートフォン?
私はそれを否と考えます。
スマートフォン的デバイス(iPhoneをスマートフォンに括るのは抵抗がありますが、ここでは便宜上iPhoneを含めます)を求めるユーザーは今後増えていくと思います。
今後国内でもグローバル的視野から再構築を迫られるとは思いますが、その過程で鎖国ケータイ(ガラケー)が絶滅するということはあり得ないのではないでしょうか。
それは鎖国ケータイが必ずしも劣っていて淘汰されるべき進化の形ではないからです。
今後はスマートフォンとそれ以外が賢く共存していくという進化を辿るように感じています。
ユーザーはおそらくスマートフォンだけになってしまうことは望まないでしょう。
また、iPhoneの登場によりそれに影響された端末はたくさん出てきましたが、かといってすべての携帯電話が完全にiPhone化するとも思いません。(というよりは思いたくはない)
おそらくiPhone一色になってしまうと、それはそれで糞面白くもない世界になってしまうと思われてなりません。
iPhoneはiPhoneで今後も進化して行くでしょうが、それとは違う可能性を模索し、それ以外の多様性を持たせることでエキサイティングな世界が待っていると思うのです。




と、いうわけでTwitterでの議論の内容を再構築しつつまとめなおしたわけですが……
それぞれの信奉者に叩かれまくらないかという不安は拭えません。

最後に一つだけ。
勝つとか負けるとか、そういう観念で括ろうとするのがそもそもナンセンスじゃね?

この記事のトラックバックURL

http://mobilephonemania.blog32.fc2.com/tb.php/1606-90fcf329

コメント

素晴らしい観察力ですね
はじめまして、読ませて頂きました。
賛否両論いろいろ有りそうですね。
かなり多くの人は?ファッション?で購入してるのではないでしょうか?
私はipod に対して同じように感じてました。音楽聞くだけのことに、やたらとipod、ipodと世の中が騒いでましたよね? 普段音楽聞きそうにない人が急に聞くようになったり、猫も杓子もipod。「なに?お前持ってねぇの?」てだれもが持っているかのようなことを言う者までいました。聞く機会がないから急にウォーキング始めたり。東京とかに住んで普段の足が電車という人なら必需品かもしれませんが、自動車文化圏ではまずめんどくさいだけかと思われます。
メディアで報道されるのも都会の暮らしの中の一コマでオシャレなことになっている。 僕のような田舎者が都会の暮らしに憧れるように、そんなiphoneや ipodを持って音楽を聴いたり、英会話にいそしんだりという生活スタイルに憧れて買う人がかなりいるのでは?
Iphoneも然り、ではないでしょうか?
もてたい一心で買っちゃったり。
やっぱ、デザイナーってよくmac使ってるイメージがあるから、mac=apple=オシャレさんみたいな構図が頭にある人も多いのでは?
実際はほんの少し前はipod よりウォークマンの方が売れてたし、日本ではまだまだdocomoのシェアはすごいし、iphoneで騒いでいるのも一時的なモノで終わるのでは?

電話が出来るインターネットマシンと考えると、別に他の機種でも良かったかもしれないが、元々ソフトバンクユーザーだったので、トータルで考えるとiPhoneが一番ニーズにあっていたので決めましたね。
ソフトバンクの売り方(バラマキとも取れる)が絶妙というのもありますね。フルブラウザで四千円台で済むのも大きいし。ポイントもたまってたので、コスト面でも良かったです。
何が言いたいかわからなくなっちゃった...
論点がズレてたらすみません、ま、こんなことを考える人もいるとちょっとは参考にして頂ければ...
恐るべきAppleの状況演出力
3GSユーザーさん>
コメントありがとうございます。
本文中にも書きましたが、話題性先行やファッション性で買っている人は少なくないと思います。
iPodについては私も心当たりがありますね。
しばらくの間は別にMP3プレイヤーを持っていたのとそれに不満はなかったので、iPodに対して興味がなく、周囲がiPod・iPod!!と騒ぐのに酷い違和感を覚えてました。
SBMが初期に行っていたiPod nanoセット販売でiPod nanoを買ってみましたが、ようやくこれで人並みかなという妙な錯覚を感じていたりもしました。

それらすべてAppleが巧みに誘導した「状況の演出」なんですよね。
今にして思うと、特別音質がいいわけでもないですし、見事に乗せられたかなぁと感じなくはありません。

バラマキだろうが何だろうが、それが自分のニーズに合っているのであればそれは正しい選択だと思いますよ。
予想通りのコメントで
hiroshi さん>
コメントありがとうございます。
予想通りの反応が返ってきてちょっと複雑な心境です。

>電話、インターネット、音楽を簡単に適当な費用で
>持ち歩けるようにしたことがアップルの革新性であって、
>商売の上手さでしょう。

Appleがやったことと携帯電話キャリアがやったことがごっちゃになってませんか?

>スマートフォンを使っていたことはありますが、趣味としては
>楽しいのですけどデータが消えたり、同期できないことが
>あったり、トラブル込みで楽しんでいいましたが、iPhoneでは
>そんな楽しみがほとんどなくなってしまって、ちょっと寂しく
>思えてしまいます。

そのご意見はわかります。
個人的にはiPhoneは同期できないとかデータが飛ぶというものとは別の意味で小さなストレスを感じてしまうあたりに、ちょっとげんなりしてしまうのはあるんですが、それはいずれ別の機会に。

>ちなみに、ネット接続が定額8000円なんていうドコモが
>発売していたら、買ったかどうか、個人支出が耐えられたか
>というところからも、革新的だったと思います。

ですから、Appleがやったこととキャリアがやったことがごっちゃになってませんか?
仮にドコモがiPhoneを出していたとして(今後出す可能性が完全に潰えた訳ではないと思うが)従前の料金体系を維持したとするのはちょと乱暴かなと。
ドコモにしたって格安のプランを新設したかもしれないわけで。
(たらればの話をしてもしょうがないのですが)

>革新的じゃない、他の携帯でもできるなどと書かれるのは簡単です。
>iPhoneが発売されて三年後に何をおっしゃるやら、というのが
>感想なのですが。

同様のことは実はiPhone(初代)登場時から繰り返し言っていたことでしてね。
ここに書いたのは昨晩Twitter上でそういう話になったので、纏めることになっただけの話でして。

>そもそもiPhoneは携帯電話じゃなくて、携帯電話付き
>ネットマシンなんですから。

本文をもう一度読み直していただきたい。

>きっかけがなんであれ、iPhoneの姿を見て欲しいと思えない
>人が買ったってろくな事がないわけで、

うーん……
私は「iPhoneの姿を見て欲しいと思えない」人だったわけなんですが。
ろくな事になってないとは思ってないなぁ。
iPhone買うまでに相当躊躇して躊躇し倒したクチなわけですが。
結果、賛美するにもこき下ろすにも、持たなきゃ始まらないって理由が後押したわけで。
地域によっては
私、鹿児島市に住んでおりますが、当地では夏になると桜島の火山灰が降って来ましてですね。
タッチパネル端末の場合、保護シートがひどいときには一週間ほどでダメになってしまうのです。
ガラスの粉末をディスプレイの上に撒いてその上で指を滑らしているようなものですからね。

何が言いたいのかというと、現状のアップル・ソフトバンクが提供しているアフターサポートのレベルがあまりにも低すぎてiPhoneを使う気にならないということです。
ちなみに、この結論はHT-02Aをこのひと夏使ってみて導かれたものです。
ドコモの場合、水没・全損さえしなければ手厚いサポートが得られますからねぇ。


ついでに、パケット定額の金額について。
4,410円で規制が厳しく適用されたりテザリングを塞がれるくらいなら13,650円払って広いエリアでそれなりに使えたほうがいいですから、私はドコモでも一向に構いません。
差額はドコモとソフトバンクのインフラのポテンシャルの違いに出しているということで十分納得のいくものですから。
いいものにはお金を出す。コレができない人は単なる乞食じゃないんでしょうかね?
やはり……
hiroshi さん>
些か本題からは外れつつあるように感じるので詳細にレスをするのは控えます。

cipher さん>
甚だ本題からは逸脱しているように感じますので、レスは控えます。
ドコモとソフトバンクの体質比較なんてのは全く無関係とは言いませんが、本題に沿った話とは思いません。

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

  Template Designed by めもらんだむ RSS

special thanks: Sky Ruins, web*citronDW99 : aqua_3cpl Customized Version】


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。